松山市の歯医者目線の親知らず

最終更新: 2019年2月7日



皆様の親知らずはいかがですか?

特に問題ない方、もう抜歯された方、抜歯を検討しているけどなかなか思いきれない方等、様々だと思います。

先日、ザ・世界仰天ニュースでも親知らずの話題になっていたため、お問い合わせが増えています。

親知らずは上下4本のため自分で体験することが少ないので、周りで痛がったり腫れたりして親知らずに対してなんとなく怖いイメージがあると思います。

親知らずに関して知りたい方のため松山市の歯医者の目線でお話しします。


・親知らずとは

・親知らずは抜いたほうがよい?

・親知らずの抜き方

・親知らず抜歯の合併症

・CT検査について

・親知らず抜歯の費用

・親知らずを有効利用できるとき


親知らずとは

親知らずとは智歯とも呼ばれ、学術名は第三大臼歯といいます。

生え始めるのは大体18-20歳くらいのため、親が知らずに生える歯のため親知らずと呼ばれるようになったという説が有力です。

よく中学生くらいのお子様が「親知らずが生えてきたので抜いたほうがいいですか?」と質問されることがありますが、それは12歳臼歯と呼ばれる非常に大事な歯なので絶対に虫歯にしないでくださいね。


親知らずは抜いたほうがよい?

親知らずは抜いたほうがよいものと、とっておいたほうがいいものがあります。


抜いたほうがよいもの


・親知らずが虫歯になっているもの

親知らず自体が虫歯になっているときは、治療が不可能な場合や日々のブラッシングを頑張っても改善がない場合は抜歯の適応となります。


・親知らずの手前の歯が虫歯になっているも

親知らずと手前の歯の間に物が詰まったり、ハブラシが届かなかったりして手前の歯が虫歯になっているものは早目の抜歯をお勧めします。


・歯茎が一部被っているもの

親知らずと歯茎の間にばい菌がたまって腫れたり痛んだりする可能性が高いものも長い目で見れば抜いておいたほうがよいと思います。


・歯並びや噛み合わせを乱す可能性があるもの

横向きに生えていたり、歯が生えるスペースがなく手前の歯を押してしまい歯並びや噛み合わせに悪影響が考えられる場合。矯正治療を考えているときなども矯正専門医から予防的に抜歯を進められる場合があります。



親知らずを抜かないほうがよい場合


・親知らずがしっかり生えていて噛み合っている場合

周りの歯に影響がなく、しっかり噛み合っている場合は特に抜歯の必要がありません。何らかの原因によりにより手前の歯が亡くなったときブリッジや入れ歯の支えとして使える場合があるためしっかりとメインテナンスしていきましょう。


・手前の歯が手遅れになっている場合

虫歯が大きかったりして手前の歯が抜歯適応となっている場合は、親知らずを残して手前の歯が亡くなった後に反対の顎の歯とうまく噛みあうようになる場合があるので様子を見ることがあります。


一般的には上記のように見定めていって抜歯が必要かどうかを相談していきます。

ただどうしても抜歯をしたくない方、全身的な問題があり抜歯ができない方もいらっしゃいます。

そういった方は、慎重に経過をみていかないと、手遅れになってしまう場合があるためリスクをしっかりと説明したうえで、定期検診の期間を通常より短くしたりする提案をすることが多いです。

また親知らずを抜いたほうがよい方で、妊娠を検討されている方は、妊娠中はレントゲン撮影やお薬の服用がためらわれると思いますので、早目の相談をお勧めします。


親知らずの抜き方

・お口の中の診査、レントゲン検査

お口の中の状態、親知らずの抜歯の必要性、難易度、全身状態の問診、服用中のお薬の確認を行います。


・抜歯の術式、術後の合併症の可能性の説明

抜歯に関して考えられることをしっかり説明し、よく考えていただいたうえで抜歯を希望される場合は手術日を決めていきます。


・抜歯

① 歯を抜くこと、②隣の歯を傷つけないこと、③なるべく外科的な侵襲がすくないこと

を考えて資料をもとに計画を立てていきます。親知らずの抜歯は必ず歯茎や骨を触るわけではないので安心してください。

横に生えていて一番大変な抜歯の場合は下の図のように切開をして頭を分割して根っこを出していくようになります。



より簡単なものは分割したり歯茎を触る必要はありません。時間は15分から90分ほどとなります。

また上の親知らずは下の親知らずほど難しくない場合が多いので腫れや痛みは少ないことが多いです。

状態や難易度によって術式も様々となるため、抜いた後にすごく腫れている人、へっちゃらな人がいるわけです。



親知らず抜歯の合併症

親知らずを抜いた後に起こりえる合併症を説明します。

・腫れ、痛み

・顎関節症状

・隣接歯動揺、しみる症状、噛んだ時の痛み

・青あざ

・出血

腫れや痛みに伴って口が明けにくくなったりほっぺたが青あざのようになったりすることがありますがほとんどの場合は2週間ほどで改善します。


・ドライソケット

抜いたところに歯茎ができず痛みが続く場合があります。その場合は特別な軟膏を使い痛みを和らげ、傷の治りを促進します。1か月ほどで落ち着く場合が多いです。


・上顎洞穿孔

上の親知らずの場合、蓄膿症になった場合に膿がたまる空洞と近い場合が多いので、その空洞と交通する場合があります。一時的に鼻のほうに息が漏れること、水が入ることがありますが、自然と治ることが多いです。穴が封鎖しない場合、最初から穴がかなり大きい場合は、穴を閉じる処置を追加で行う可能性があります。


・神経麻痺

下の親知らずの場合、ほっぺたや舌の触れたのを感じる神経が麻痺することがあります。

徐々に回復する場合が多いですが5年ほど期間がかかり、一度大きな病院に紹介し麻痺の程度を確認してもらいます。麻痺の可能性がある場合はしっかり説明を行い、同意をいただくようになります。頻度としてはかなり低いのです。私自身も麻痺の経験はありませんし、2度ほど昔しびれていたという話を聞いたことがあるというくらいの頻度です。



CT検査について

以前のレントゲンでは神経との正確な距離が分かりませんでした。

神経と親知らずがくっついて見えてしまっていたため、大きな病院に紹介していましたが、3次元的に評価ができるCTの登場により、一般歯科で抜歯できる親知らずの適応が広がりました。

私の姉の親知らずが手前の歯に食い込み虫歯になってしまっていました。

レントゲンで見ると神経に近いため様子を見ていましたが、CTをとると神経との距離が確認でき抜歯を行いました。

長年疲れたら腫れていたため抜歯してすっきりしたとのことです。

下にあるのがレントゲンとCTです。

CTは手前からみた像を載せておきます。


親知らず抜歯の費用(3割負担)

レントゲン検査 1200円ほど

CT検査(必要な場合)3000円ほど

抜歯 1500円から4500円ほど

となります。抜歯は処置により金額が変わります。



親知らずを有効利用できるとき

何らかの理由で奥歯が抜歯になってしまう場合があります。

その場合ブリッジや入れ歯の支えとすることができる場合があります。

特殊な例になりますが、移植といって親知らずを抜いたところに植え込む方法もあります。期間は6か月、通院は10回ほど、費用は3割負担のかたで10000円ほどかかります。

適応をしっかりと守ればかなり予後が期待できる治療法となります。

下の場合は、移植後5年経過しますが、予後良好です。

抜かなくてよいものはしっかりと経過をみていきましょう。

親知らずで悩まれている方は相談だけでもできるので歯科を受診してみてください。

松山市の歯医者 あいはら歯科クリニック 院長 相原大樹でした。

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